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スタッフの戦力化~採用面接~

スタッフの戦力化~採用面接~

採用面接

 私は20歳の時にアルバイトとして都内のガソリンスタンドで働き始めました。

 

そのガソリンスタンドは、当時住んでいたアパートのすぐそばに立地しており、「通勤が楽」というのがアルバイト応募のきっかけでした。応募のために電話で問い合わせをしたところ、「面接に来れる日はいつなのか」と聞かれ、「今から行けます!」と答えたことが今でも思い出されます。

 

そのガソリンスタンドで面接に当たってくれたのは、副店長だったのですが、10分程度の面接の後に「では、いつから来れますか?」と聞かれ、「明日から来れます!」と答えた私の勤務は、翌日から始まりました。

 

当時はセルフサービスのガソリンスタンドはありませんでしたから、当然その店舗でも、給油作業や窓ふき、代金授受・釣銭の受け渡しなどを行います。だんだんそのような作業に慣れてくると、洗車やエンジンオイル交換などガソリン以外の商品販売をするように指導されます。

 

ガソリン以外の商品をアルバイトにたくさん売ってもらうために、その店舗では、インセンティブをつけていました。洗車を販売するとその販売額の10%バック、エンジンオイルを販売すると1リットルにつき50円バックといった形です。従業員の控室には、個人の実績が棒グラフになって貼り出されていました。

 

それ以前にもアルバイトはしたことがありましたが、時給以外にインセンティブがもらえるアルバイト先は、当時の私にとっては初めてでしたので、張り切って販売に当たりました。しかし、このインセンティブ制度には問題がありました。

 

例えば、アルバイトA君が、お客様にエンジンオイル交換を勧め、たまたまお客様の持ち合わせがなかったり、時間がなかったりして、その時には受注できなかったとします。

翌日に、そのお客様が来店され、「昨日、オイル交換を勧められたので交換しに来た」とエンジンオイル交換を店舗側に依頼したとします。その依頼をアルバイトA君が受けたなら問題ないのですが、他のスタッフ(仮にアルバイトB君だとします)が受注し、作業・会計をした場合、アルバイトB君にインセンティブがつくこととなるのです。

これをアルバイトA君が、後で知った場合に、アルバイトB君との人間関係がギクシャクすることがありました。

 

他にもこのインセンティブ制度には問題があるのですが、それらは別の機会にご紹介することとします。

 

さて、このような問題を一因として人間関係がギクシャクし始め、辞めていくアルバイトスタッフは結構な数に上ったと思います。私は、結局半年ほどでこの店舗を辞めることとし、次のアルバイト先を探しました。せっかく車の知識が身についたので、やはり、次の職場もガソリンスタンドがいいと思い、それまで働いていた店舗から少し離れたガソリンスタンドに面接に行きました。

 

この店舗でも面接時間は10分ほど。「いつから来れますか」と聞かれ、翌日から働くこととなった私の勤務期間は数週間でした。数週間働いて辞めてしまったのです。その理由は、以前の職場に比べて上司が口うるさかったからなんです。

 

そして次のアルバイト先を探し、やはりアルバイトを募集しているガソリンスタンドを見つけました。採用の際の面接時間はやはり10分ほど。面接の翌日から勤務でした。なお、この店舗での私の勤務時間は数日間でした。その理由は、ちょうど夏場で暑さに参ってしまったからなんです。

 

このように見ていくと、当時の私は、辞め癖がついていて、本当にこらえ性がない若者だったと思います。ガソリンスタンド側も、早々に突然辞められ、結構困ったはずです。

 

その数年後、他のガソリンスタンド運営会社に就職し、店長になり、多くのアルバイトスタッフと接して分かったことがあります。若者は程度の差こそあれ、こらえ性がないのです(過去の自分を正当化するつもりはありません)。ですから、採用担当者は採用面接で、そのこらえ性の程度を見極めなければならないのです。ここで、前述で示した各店舗のように10分ほどの採用面接でそれを見極めることができるでしょうか。

 

30分かけたから、60分かけたからといって正確に見極められるわけではありません。ただし、見極めようとしないと見極められないのです。そういう意味では、最低でも30分は採用面接に時間は割くべきでしょう。

かつて私の部下だった採用担当者が「30分も面接時間があると話が持たない」と述べたことがありました。準備がなかったら無口な応募者と30分の面接が厳しいのは当然です。そこで、採用面接用のマニュアルや質問集を作っておく必要があるのです。この作業を店舗任せにしているケースが多いのですが、店長のスキルや負荷状況に応じては、本社で作ることも検討しなければいけません。

 

雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏は2015年11月16日付の日本経済新聞で、就活生向けに就職先選びの留意点として以下の5つの軸が合っているかどうかが雇用のミスマッチを防ぐ、としています。

  1. 情を重視/理を重視
  2. 行動を重視/思考を重視
  3. 協調を重視/競争を重視
  4. 伝統を重視/革新を重視
  5. スピードを重視/緻密さを重視

採用担当者の方も、自社・自店舗は上記の軸において、それぞれどちらを重視しているのかを把握し、その軸に合った応募者を見極めていく必要があるでしょう。もちろん「こらえ性」があるかどうかの見極めも忘れずに。

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